L-カルニチンとは?その作用や期待できる効果、なぜL-カルニチンはダイエットに効果的と言われているのか?
Lカルニチンというのは、アミノ酸に似た化学物質で人間の体内で自然と作り出されているものです。
エネルギーを生成するために脂肪酸をミトコンドリアという細胞の内部にまで届ける働きや、心臓や脳が人間本来の働きをするために筋肉の動きと連動して機能を発揮させるための重要な役割を担ったり、エネルギーを作り出すためにも必要な成分です。
Lカルニチンは、通常は体内に常に存在していて、そのほとんどである98%は筋肉の内側に蓄積されているといわれていて、残りの2%は血液や肝臓に含まれています。
体内でエネルギーを作り出すことにおいて有害な物質を細胞の外へと排出する働きもあるため、筋肉の成長を阻害する要因を排除することにも繋がります。
Lカルニチンに期待できる効果
Lカルニチンは、高い脂肪燃焼効果が期待できる成分とされているため、運動や筋肉トレーニングをする際に、脂肪をより燃焼させるために役立ちます。
また、脂肪を燃焼させることでエネルギーを生み出し、長時間の運動を可能にする働きも期待できます。
このことは、高負荷の運動をした際に発生する乳酸が、最大酸素摂取量の約80%程度の運動をしている際に発生するということが研究からわかっているのですが、その乳酸が蓄積されるのを遅らせる効果が明らかになったことで証明されています。
この働きにより、筋肉痛による痛みの軽減や、運動によるストレスを軽くする作用も期待できるとされています。このように、Lカルニチンを摂取することで、運動のパフォーマンスにいい影響を与えるということがわかっているのですが、それだけではありません。
脳機能にも影響を与えるということがわかっています。
これは、Lカルニチンを日常的に摂取することで脳機能に影響を与え、脳の記憶に関わる病気、例えばアルツハイマー病などによって脳機能が低下されるのを防ぐ効果が期待できるというものです。
また、認知症を患っている患者にLカルニチンを投与した研究では、Lカルニチンを摂取したことで、構築能力、空間認知、言語能力、注意能力、短期記憶などに対してポジティブな反応が出たという結果が残っています。
さらに、その他のある研究では、薬物による中毒者や、アルコール依存症の患者に対してLカルニチンを投与したところ、90日間で、明らかな脳機能改善が見られたことがわかっています。
ここまでで、ダイエット効果と、脳機能の改善効果が期待できるということがわかりましたが、Lカルニチンの研究が進み、不妊治療に対しても有効な成分であるという可能性が出てきています。
Lカルニチンは、30歳をさかいに、その量は年々減少していくということがわかっているので、特に30歳以降の女性に有効とされていて、卵子の質が向上することがわかっています。
Lカルニチンの摂取方法
溶かして飲むタイプの粉状のものから、タブレット錠剤など、Lカルニチンは気軽に摂取することができます。
必要に応じて、サプリメントを上手に取り入れながら、普段の食事から意識して摂取してみてください。
Lカルニチンが一番多く摂取できるのは、肉類です。牛肉やマトンやラムなどの羊肉には特に多く含まれているので、1日3食ある食事の中で、1食はお肉を食べるようにしたいところです。
また、赤貝などの貝類には魚介の中でも多く含まれているので、貝汁などもおすすめです。
Lカルニチンの副作用
サプリメントなどから気軽に摂取できるLカルニチンですが、摂取しすぎると下痢や腹部痙攣、嘔吐、吐き気などをもよおす可能性があります。
1日の摂取量の上限は1000mgとされているので、それ以上の過剰な摂取はひかえましょう。